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​ウロコインコの遺伝のお話

        伴性劣性遺伝の変異(sex-linked mutation)

ウロコインコの遺伝子は人間でいう「女性XX、男性XY」の雄ヘテロ
XY」→「WZ」と表記され、雌ヘテロといい、「雄ZZ、雌ZW」という表記になり雄にはZ染色体が2つ、雌は1つのZ染色体と性別を決定付けるW染色体で構成されます。

ヘテロとは:ヘテロ接合型 (ヘテロせつごうがた、: heterozygous) は、異型接合体とも呼ばれ、遺伝学において、二倍体生物のある遺伝子座が Aa、Bb のように異なった対立遺伝子からなる状態のこと。このような遺伝子型をヘテロ接合型 (又はヘテロ接合体) といい、同じ対立遺伝子を持つ遺伝子型ホモ接合型という

メンデルの法則では、この状態の生物においてはそのどちらか一方の遺伝子形質のみが表現型として表れるとする (優性の法則)。この時、表れる方の遺伝形質を優性(顕性)の形質といい、遺伝子としては保持しているが表現型に表れないものを劣性(潜性)の形質という。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より


以下は雄→♂・雌→♀と表記させていただきます。

次に、
性染色体に載って運ばれる伴性劣性遺伝の変異(sex-linked mutation)のお話です。

伴性劣性遺伝の変異遺伝子は、それを載せる器を持った染色体であるZ染色体にのみ載ります。

性決定のW染色体は、Z染色体で運ばれる変異遺伝子を載せるには小さいのかもしれないですかね?

♂(ZZ)が表現型になるためには2本のZ染色体の両方ともに同じ変異遺伝子が載ることが条件となります。

そして雄が1本のZ染色体にだけ変異遺伝子を載せているとき、その色変異を外見に現すことはなく、遺伝子を隠し持った状態であるといいます。
そしてそのような状態を「sp」(スプリット)といいます。

ここでは表現型として目に見えている品種を先に書き、「/」(スラッシュ)以降に隠し持っている遺伝子を書くことにします。「表現型/スプリット」


♀がZWであるということは、遺伝情報が不足するという意味ではなく変異遺伝子1つを持てば表現型として出現できるということになります。

産まれてくる子が♀「ZW」の場合、母親からは、あなたは♀になるんですよ!と「W」のみしか運ばれません。
したがってその♀の子は父親の「Z」に載った情報のみで色が表現されることになります。
そして♀は「Z」にのみ載る伴性劣性遺伝は事実上2つ持てないのでスプリットする事はできません。ただし後に説明する常染色体劣性遺伝はスプリットします。

ウロコインコのカラーを主に決めているのは伴性劣性遺伝(sex-linked mutation)で構成されています。
表記(ys)を「イエローサイド」別名「オパーリンとかワキコガネ」(うちではワキコガネと呼ぶことにします。)、(cn)を「シナモン」そして(ys)(cn)が1つに結びついた連鎖型(cn-ys)パイナップル」があります。

上の性染色体との組み合わせ表記パターンの「表現型=見た目の色のこと」に関わっている因子に背景色を付けて表記しておきます。

例:(ys)(cn)(cn-ys)

無背景色は発色のできない状態の因子

例:(ys)(cn)(cn-ys)

「表現型」で現れたカラーには色を入れて表記しています。

例:ノーマルワキコガネシナモンパイナップル

spとなって表現できずに「隠し持っている色」

例:ワキコガネ・シナモン・パイナップル

ZZノーマル♂          ZWノーマル
Z(ys)Z(ys)ワキコガネ♂     Z(ys)Wワキコガネ
Z(cn)Z(cn)シナモン♂      Z(cn)Wシナモン
Z(cn-ys)Z(cn-ys)パイナップル♂ Z(cn-ys)Wパイナップル
となります。

表現型ノーマル/sp持ち
Z(ys)Zノーマル/ワキコガネ♂
Z(cn)Zノーマル/シナモン♂
Z(cn-ys)Zノーマル/パイナップル♂


そして組み合わせとして、1「Z(cn-ys)Z(ys)」や、2「Z(cn-ys)Z(cn)」の♂も存在するわけで、
それぞれ2つ揃ってるのは1は(ys)、2は(cn) となるのでそれぞれ1「ワキコガネ」2「シナモン」が表現色となるわけです。

そしてお気づきの方もいらっしゃるでしょう?
Z(ys)とZ(cn)を1つずつ持つ♂も両親の組み合わせ次第で存在する事になりますよね?
そのパターンを「ダブルスプリット」と呼びます。

例、Z(ys)Z(cn)の場合、それぞれ1つしか伴性劣性遺伝を持たないので表現色は「ノーマル」になります。

「ダブルスプリット」の♂による交配では産まれてくる「♀の子・ZW」は
基本として、
Z(ys)Wワキコガネ♀、Z(cn)Wシナモン♀といった感じで別々の表現パターンが発生することになります。
産まれてくる「♂の子・ZZ」は母親の持つ「Z」からも情報が必要になります。


さらに、「Z(ys)Z(cn)・ダブルスプリット」からは本来別々のZ染色体に載っている(ys)(cn)が精子となる減数分裂の時、1つの染色体に組み合わさって載り、「Z(cn-ys)」と取り除かれた側の「Z」と変化する現象があり、
「クロスオーバー」と呼ばれています。
と言うことは、少し話が前後しますが連鎖型の「Z(cn-ys)パイナップル」自体、クロスオーバーによって発生した色変化と言うことですかね?

例として
Z(ys)Z(cn)・ダブルスプリット♂」×「ZWノーマル♀」の交配
産まれてくるパターンは
Z(ys)Zノーマル/ワキコガネ♂
Z(cn)Zノーマル/シナモン♂
Z(cn-ys)Zノーマル/パイナップル♂
ZZノーマル
Z(ys)Wワキコガネ
Z(cn)Wシナモン
Z(cn-ys)Wパイナップル
ZWノーマル
ZWノーマル♀」との交配ですと♂はすべて表現型はノーマル、♀は全パターン出ます。

相手♀がワキコガネもしくはシナモンの場合は産まれてくる♂はそれぞれの母親の表現型も産まれてきます。


クロスオーバーという現象は突然変異と言われますが頻度としては決して少なくない変異らしいです。色々と調べたら5~15%だと書かれていることが多いようです。が!私達がブリードをしていて肌で感じるのはもっとかなり発生していると思います。また、のちに減数分裂についても何かわかりやすい表現が思いついていますので時間をかけて書き加えておこうと思っています。

もう1つ…パイナップルからの特殊な作用

クロスオーバーの逆作用も存在するらしいです。
Z(cn-ys)パイナップルのような連鎖型の変異で見られます。
パイナップルとは、前記の通り、シナモンワキコガネが結びついて1本の性染色体上に一緒に載っているものです。
しかし2種類の変異遺伝子が1本のZ染色体上に存在していても、それらはお互いの結びつきは非常にゆるいということです。

どんな現象かというと、パイナップルスプリットの♂は交配の際に子にワキコガネ遺伝子だけ、あるいはシナモン遺伝子だけを渡すことが時としてあるらしく、連鎖型変異がそのままの形で子に絶対に継がれるという訳ではないのです。

例として
Z(cn-ys)Zノーマル/パイナップル♂」×「ZWノーマル♀」の交配
逆作用も含めた考慮をして産まれてくるパターンは
Z(ys)Zノーマル/ワキコガネ♂
Z(cn)Zノーマル/シナモン♂
Z(cn-ys)Zノーマル/パイナップル♂
ZZノーマル
Z(ys)Wワキコガネ
Z(cn)Wシナモン
Z(cn-ys)Wパイナップル
ZWノーマル

なんと!ダブルスプリットとまったく同じパターン
確立としてはどうなんでしょう?クロスオーバーと同じ位なのでしょうか?
まだまだわからないことだらけですね。。。

仮に「Z(cn-ys)Z(ys)」のワキコガネ/シナモン♂や「Z(cn-ys)Z(cn)」のシナモン/ワキコガネ♂。からを考えてみます。空いている遺伝子座はどちらも1つのみ、同じ物は1つの染色体には入れませんから表現型側の移動はできない。
数の減退はないので(cn-ys)(cn)(ys)に分けて反対側に入れても表記順序が入れ替わるだけでまったく同じままで継がれることになります。

「クロスオーバー」はZ(ys)Z(cn)のノーマルダブルスプリットからのみ、
「逆作用」はZ(cn-ys)Zからのみ作用する事になります。


そして伴性劣性遺伝のまとめ:
パターンは
ZZノーマル♂          ZWノーマル
Z(ys)Z(ys)ワキコガネ♂     Z(ys)Wワキコガネ
Z(cn)Z(cn)シナモン♂      Z(cn)Wシナモン
Z(cn-ys)Z(cn-ys)パイナップル♂ Z(cn-ys)Wパイナップル
となります。

表現型ノーマル/sp持ち
Z(ys)Zノーマル/ワキコガネ♂
Z(cn)Zノーマル/シナモン♂
Z(cn-ys)Zノーマル/パイナップル♂
Z(ys)Z(cn)→ノーマル

変異表現型色/sp持ち
Z(cn-ys)Z(ys)ワキコガネ/シナモン♂
Z(cn-ys)Z(cn)シナモン/ワキコガネ♂
となります。

クロスオーバー
Z(cn)Z(ys)→Z(cn-ys)とZ
逆作用
Z(cn-ys)ZZ(cn)とZ(ys)

となります。

※個人的見解ですので参考までにと、付け加えておきます。




 

inheritance
伴性劣性遺伝
ノーマル

       常染色体遺伝(autosomal inheritance)について①


上記の伴性劣性遺伝は性染色体に依存した遺伝なのですが、この常染色体遺伝は通常2つ遺伝子座があるとして、持っていれば両親から子へ2分の1を♂♀関係なく1つずつ受け継がれる遺伝です。

常染色体劣性遺伝(recessive inheritance)
2つ同時に持たないと発色しない遺伝子で
主に表記:B:ターコイズ(ブルー)  b:持ってない
     D:ダイリュート d:持ってない
があります。
ターコイズはうちでは「ブルー」と呼んでいます。

上記、伴性劣性遺伝でのZ(cn-ys)Z(cn-ys)などの前に表記します。
例:BBZ(cn-ys)Z(cn-ys)やBbZ(cn-ys)Z(cn-ys)などになります。

染色体の組み合わせ表記パターンの「表現型=見た目の色のこと」に関わっている因子に背景色を付けて表記しておきます。

例:BBDD(ys)(cn)(cn-ys) など

無背景色は発色のできない状態の因子

例:Bb・Dd・(ys)(cn)(cn-ys) など

「表現型」で現れたカラーには色を入れて表記しています。

例:ブルーダイリュートノーマルワキコガネシナモンパイナップル など

spとなって表現できずに「隠し持っている色」

例:ブルー・ダイリュート・ワキコガネ・シナモン・パイナップル など

組み合わせはそれぞれ
ブルー系が
BB:表現型
Bb:スプリット

ここまでを伴性と組み合わせると
BBZZブルーノーマル♂          BBZWブルーノーマル
BBZ(ys)Z(ys)ブルーワキコガネ♂     BBZ(ys)Wブルーワキコガネ
BBZ(cn)Z(cn)ブルーシナモン♂      BBZ(cn)Wブルーシナモン
BBZ(cn-ys)Z(cn-ys)ブルーパイナップル♂ BBZ(cn-ys)Wブルーパイナップル

Bがspの場合
BbZZノーマル/ブルー♂          BbZWノーマル/ブルー♀
BbZ(ys)Z(ys)ワキコガネ/ブルー♂     BbZ(ys)Wワキコガネ/ブルー♀
BbZ(cn)Z(cn)シナモン/ブルー♂      BbZ(cn)Wシナモン/ブルー♀
BbZ(cn-ys)Z(cn-ys)パイナップル/ブルー♂ BbZ(cn-ys)Wパイナップル/ブルー♀
となります。

B表現型ノーマル/sp持ち
BBZZ(ys)Zブルーノーマル/ワキコガネ♂
BBZ(cn)Zブルーノーマル/シナモン♂
BBZ(cn-ys)Zブルーノーマル/パイナップル♂
BBZ(ys)Z(cn)→ブルーノーマル

Bspノーマルsp持ち
BbZ(ys)Zノーマル/ブルー・ワキコガネ♂
BbZ(cn)Zノーマル/ブルー・シナモン♂
BbZ(cn-ys)Zノーマル/ブルー・パイナップル♂
BbZ(ys)Z(cn)→ノーマル/ブルー

B表現型変異表現型色/sp持ち
BBZ(cn-ys)Z(ys)ブルーワキコガネ/シナモン♂
BBZ(cn-ys)Z(cn)ブルーシナモン/ワキコガネ♂

Bsp変異表現型色/sp持ち
BbZ(cn-ys)Z(ys)ワキコガネ/ブルー・シナモン♂
BbZ(cn-ys)Z(cn)シナモン/ブルー・ワキコガネ♂
になります。

ダイリュート系
DD:表現型
Dd:スプリット となります。

ここまでを組み合わせると

DDZZダイリュートノーマル♂          DDZWダイリュートノーマル
DDZ(ys)Z(ys)ダイリュートワキコガネ♂     DDZ(ys)Wダイリュートワキコガネ
DDZ(cn)Z(cn)ダイリュートシナモン♂      DDZ(cn)Wダイリュートシナモン
DDZ(cn-ys)Z(cn-ys)サンチーク        DDZ(cn-ys)Wサンチーク

Dがspの場合
DdZZノーマル/ダイリュート♂          DdZWノーマル/ダイリュート♀
DdZ(ys)Z(ys)ワキコガネ/ダイリュート♂     DdZ(ys)Wワキコガネ/ダイリュート♀
DdZ(cn)Z(cn)シナモン/ダイリュート♂      DdZ(cn)Wシナモン/ダイリュート♀
DdZ(cn-ys)Z(cn-ys)パイナップル/ダイリュート♂ DdZ(cn-ys)Wパイナップル/ダイリュート♀
となります。

D表現型ノーマル/sp持ち
DDZ(ys)Zダイリュートノーマル/ワキコガネ♂
DDZ(cn)Zダイリュートノーマル/シナモン♂
DDZ(cn-ys)Zダイリュートノーマル/パイナップル♂
DDZ(ys)Z(cn)→ダイリュートノーマル

Dspノーマル/sp持ち
DdZ(ys)Zノーマル/ダイリュート・ワキコガネ♂
DdZ(cn)Z→ノーマル/ダイリュート・シナモン♂
DdZ(cn-ys)Zノーマル/ダイリュート・パイナップル♂
DdZ(ys)Z(cn)→ノーマル/ダイリュート

D表現型変異表現型色/sp持ち
DDZ(cn-ys)Z(ys)ダイリュートワキコガネ/シナモン♂
DDZ(cn-ys)Z(cn)ダイリュートシナモン/ワキコガネ♂

Dsp変異表現型色/sp持ち
DdZ(cn-ys)Z(ys)ワキコガネ/ダイリュート・シナモン♂
DdZ(cn-ys)Z(cn)シナモン/ダイリュート・ワキコガネ♂
になります。

組み合わせこそ沢山書き出しましたが、ダイリュート系の中でも人気のあるのは

DDZ(cn-ys)Z(cn-ys)サンチーク  DDZ(cn-ys)Wサンチーク

となるわけですからパターンこそありますが今までに全てが揃ってるとは言えないと思っています。

さらにこの「B」と「D」が同時に作用するとします。
これは「B」と「D」のダブルスプリットです。
BDZZノーマル/ブルー・ダイリュート♂          BDZWノーマル/ブルー・ダイリュート♀
BDZ(ys)Z(ys)ワキコガネ/ブルー・ダイリュート♂     BDZ(ys)Wワキコガネ/ブルー・ダイリュート♀
BDZ(cn)Z(cn)シナモン/ブルー・ダイリュート♂      BDZ(cn)Wシナモン/ブルー・ダイリュート♀
BDZ(cn-ys)Z(cn-ys)パイナップル/ブルー・ダイリュート♂ 

BDZ(cn-ys)Wパイナップル/ブルー・ダイリュート♀

BDスプリットのノーマル/sp持ち
BDZ(ys)Zノーマル/ブルー・ダイリュート・ワキコガネ♂
BDZ(cn)Zノーマル/ブルー・ダイリュート・シナモン♂
BDZ(cn-ys)Zノーマル/ブルー・ダイリュート・パイナップル♂
BDZ(ys)Z(cn)→ノーマル/ブルー・ダイリュート・♂

BDスプリット変異表現型色/sp持ち
BDZ(cn-ys)Z(ys)ワキコガネ/ブルー・ダイリュート・シナモン♂
BDZ(cn-ys)Z(cn)シナモン/ブルー・ダイリュート・ワキコガネ♂

と言った感じですが?

ここで書き出したBD系の遺伝パターンは色味としてはブルーでもダイリュートでもありませんよね?

まったく意味のない組み合わせのように感じるはずなのですが?

実は

DBが次の世代でクロスオーバーする可能性があるんです。
これを「M」とします。相対的に「M」無しを「m」と表記します。

Mm×DB→MD MB mD mB で表現型はありません。
しかし、
Mm×Mm→
MM Mm mM mmとなり実質残るのは「MM」「Mm」です。「mm」は変異因子を1つも持ち合わせないので、表現型は「ノーマル」に戻ってしまうことになる

この「MM」が「ミント」と呼ばれる品種となります。

組み合わせは実際ここまで揃っているかは不明です。

MMZZミント♂              MMZWミント
MMZ(ys)Z(ys)ミントワキコガネ♂     MMZ(ys)Wミントワキコガネ
MMZ(cn)Z(cn)ミントシナモン♂      MMZ(cn)Wミントシナモン
MMZ(cn-ys)Z(cn-ys)ムーンチーク    MMZ(cn-ys)Wムーンチーク

Mがspの場合
MmZZノーマル/ミント♂          MmZWノーマル/ミント♀
MmZ(ys)Z(ys)ワキコガネ/ミント♂     MmZ(ys)Wワキコガネ/ミント♀
MmZ(cn)Z(cn)シナモン/ミント♂      MmZ(cn)Wシナモン/ミント♀
MmZ(cn-ys)Z(cn-ys)パイナップル/ミント♂ MmZ(cn-ys)Wパイナップル/ミント♀
となります。

M表現型ノーマル/sp持ち
MMZ(ys)Zミント/ワキコガネ♂
MMZ(cn)Zミント/シナモン♂
MMZ(cn-ys)Zミント/パイナップル♂
MMZ(ys)Z(cn)→ミント/ダブルスプリット

Mspノーマル/sp持ち
MmZ(ys)Zノーマル/ミント・ワキコガネ♂
MmZ(cn)Zノーマル/ミント・シナモン♂
MmZ(cn-ys)Zノーマル/ミント・パイナップル♂
MmZ(ys)Z(cn)→ノーマル/ミント

M表現型変異表現型色/sp持ち
MMZ(cn-ys)Z(ys)ミントワキコガネ/シナモン♂
MMZ(cn-ys)Z(cn)ミントシナモン/ワキコガネ♂

Msp変異表現型色/sp持ち
MmZ(cn-ys)Z(ys)ワキコガネ/ミント・シナモン♂
MmZ(cn-ys)Z(cn)シナモン/ミント・ワキコガネ♂
になります。

さらに付け加えると上に表記したすべての「Mm」の「m」には「B」「D」を置き換える事が出来ます。その場合は「M」にも「B」「D」の素質を含んでいるので「BM」はブルー表現型/ミントスプリット、「DM」はダイリュート表現型/ミントスプリットとなります。ここで

ブルー系が
B
M:表現型:この場合、「M」=「B・D」のクロスオーバーなので「B」が表現型、「D」をspで持ち合わせることになります。

ここまでを伴性と組み合わせると
B
MZブルーノーマル/ミント                                  BMZWブルーノーマル/ミント
B
MZ(ys)Z(ys)ブルーワキコガネ/ミント♂     BMZ(ys)Wブルーワキコガネ/ミント
B
MZ(cn)Z(cn)ブルーシナモン/ミント♂      BMZ(cn)Wブルーシナモン/ミント
B
MZ(cn-ys)Z(cn-ys)ブルーパイナップル/ミント♂ BMZ(cn-ys)Wブルーパイナップル/ミント

BM表現型ノーマル/sp持ち

BMZ(ys)Zブルーノーマル/ミント・ワキコガネ♂

BMZ(cn)Zブルーノーマル/ミント・シナモン♂

BMZ(cn-ys)Zブルーノーマル/ミント・パイナップル

BMZ(ys)Z(cn)→ブルーノーマル/ミント♂
 

BM表現型変異表現型色/sp持ち

BMZ(cn-ys)Z(ys)ブルーワキコガネ/ミント・シナモン♂

BMZ(cn-ys)Z(cn)ブルーシナモン/ミント・ワキコガネ♂

ダイリュート系
D
M:表現型:この場合、「M」=「B・D」のクロスオーバーなので「D」が表現型、「B」をspで持ち合わせることになります。

ここまでを組み合わせると

DMZZダイリュートノーマル/ミント          DMZWダイリュートノーマル/ミント♀
D
MZ(ys)Z(ys)ダイリュートワキコガネ/ミント♂      DMZ(ys)Wダイリュートワキコガネ/ミント♀
D
MZ(cn)Z(cn)ダイリュートシナモン/ミント♂      DMZ(cn)Wダイリュートシナモン/ミント♀
D
MZ(cn-ys)Z(cn-ys)サンチーク/ミント        DMZ(cn-ys)Wサンチーク/ミント

DM表現型ノーマル/sp持ち
D
MZ(ys)Zダイリュートノーマル/ミント・ワキコガネ♂
D
MZ(cn)Zダイリュートノーマル/ミント・シナモン♂
D
MZ(cn-ys)Zダイリュートノーマル/ミント・パイナップル♂
D
MZ(ys)Z(cn)→ダイリュートノーマルミント

DM表現型変異表現型色/sp持ち
D
MZ(cn-ys)Z(ys)ダイリュートワキコガネ/ミント・シナモン♂
D
MZ(cn-ys)Z(cn)ダイリュートシナモン/ミント・ワキコガネ♂

ここも実際ミント系を繁殖するにあたって理想はこのカテゴリーの中では一番沢山の遺伝情報の入ってる

MMZ(cn-ys)Z(cn-ys)ムーンチーク    MMZ(cn-ys)Wムーンチーク

になるわけです。

※個人的見解ですので参考までにと、付け加えておきます。

​次は常染色体優性遺伝について。です。

常染色体劣性遺伝
ブルー系
ダイリュート系
ミント系

       常染色体遺伝(autosomal inheritance)について②

常染色優性遺伝(dominant inheritance)

両親から子へ2分の1を♂♀関係なく1つずつ受け継がれる遺伝です。

上記の常染色体劣性遺伝(recessive inheritance)2つ同時に持たないと発色しない遺伝子ですが、この常染色体優性遺伝は通常2つ遺伝子座があるとして、2つ同時に持たなくても発色する遺伝子で、表現色のパターンは1つ持つ個体より2つ持ちの個体の方が発色が顕著ということになります。色付き透明フィルムを一枚越しで景色を見るのに対して二枚重ねで見ると、よりフィルムの色が濃い景色になるような感じですかね?

そして、1つでも持てば表現されるので「sp:スプリット」という概念はないことになります。


主に表記:優性因子を2つ持った状態をダブルファクターといい、「DF」と表記します。
     優性因子を1つだけ持った状態をシングルファクターといい、「SF」と表記します。


この回では代表的なバイオレット因子について書きます。

WEBなどでは

例:バイオレットイングリーン(ノーマル系にバイオレットが加わった状態)とかバイオレットインブルー、バイオレットシナモンインブルーなど(ブルー系にバイオレットが加わった状態)

と表記されている事が多いみたいです。

個人的にはバイオレットシナモンインブルーと言うよりも、ブルーシナモンインバイオレットなのでは?とも思うのですが、ここでは一般的に使われている前者に従って表記させていただきます。

うちでは「V・v」といった表記をさせていただきますね。

ここでも、前記の常染色体劣性遺伝と同様、伴性劣性遺伝でのZ(cn-ys)Z(cn-ys)などの前に表記します。
例:VVZ(cn-ys)Z(cn-ys)やVvZ(cn-ys)Z(cn-ys)などになります。

この回も「v」は実質非バイオレット(バイオレットを持ってない)になるので比較として表記はしますが、その因子自体の存在はないことになります。

 

この因子は今までの「伴性劣性遺伝」や「常染色体劣性遺伝」とも遺伝子座が異なるため、今まで述べてきた全てのパターンに適用されることになります。

染色体の組み合わせ表記パターンの「表現型=見た目の色のこと」に関わっている因子に背景色を付けて表記しておきます。

例:BBDD(ys)(cn)(cn-ys) などと同様に VVDF・VvSFと表記します。

無背景色は発色のできない状態の因子

※VV→DFダブルファクター・Vv→SFシングルファクター・vv→非バイオレット

キャプチャ.PNG

※個人的見解ですので参考までにと、付け加えておきます。

常染色体優性遺伝
バイオレット系
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